2019年4月30日をもって生前退位された上皇さま。
2025年7月下旬現在、91歳でいらっしゃいます。
上皇さまは、2025年5月には心筋虚血の疑いで東大病院に入院されるなど、体調が芳しくないとの報道がときどき耳に入りますね。
仙洞仮御所で上皇后さまと穏やかな暮らしをされているそうですが、心不全の治療のために薬を服用し、水分の制限をしている状態でもあります。

そんな上皇さまですが、もし崩御された場合には何があるのでしょうか?
そこで今回は……
- 上皇さまが亡くなったら起きること:大喪の礼
- 上皇さまが亡くなったら国民への影響は?
- これまでに天皇が崩御された際の影響
以上の3点について調査・予想していきます。



これまでに天皇が崩御された場合、祝日になったケースもありました。
上皇陛下の場合はどうなるのでしょうか。
上皇陛下が亡くなったら起きること①:大喪の礼


上皇陛下が亡くなったら、大喪の礼が行われます。
大喪の礼は国事行為として執り行われ、各国の元首や弔問使節・国内の要人などを招いて行われるでしょう。
また、同日に斂葬の儀も行われます。
- 葬場殿の儀 – 供物が霊前に献上され、御誄を読み、拝礼する
- 陵所の儀 – 埋葬する
天皇が亡くなった際の斂葬の儀は以下のような手順で行われます。
ただし、上皇さまは「天皇」ではないため、大喪の礼や斂葬の儀が従来の天皇と同じように行われるかどうかは不明です。
上皇さまは、東京都の武蔵野陵墓地に埋葬される予定になっています。
従来の陵(みささぎ)よりも規模が小さいそうで、上皇さまのつつましい性格が伺えるようですね。



ちなみに、武蔵野陵墓地には、大正天皇および貞明皇后と、昭和天皇および香淳皇后の御陵があります。
ちなみに、大喪の礼は国を挙げて行われるので、大喪の礼が国葬と同等になります。
上皇さまが亡くなったら国民への影響は?





上皇陛下が亡くなった際に行われる大喪の礼についてはわかりましたが、国民にはどんな影響があるのでしょうか?
大喪の礼の日は、国民にも大きな影響を及ぼしました。
昭和天皇の大喪の礼が行われる日は、休日と定められたそうです。
では、祝日などにおいてはどうでしょうか?
上皇陛下が亡くなった後に、祝日関連で国民はどのような影響を受けるのか、考えられるパターンが2つあります。
祝日における国民への影響 パターン①何も変わらない
考えられるパターン1は、「何も変化がない」ことです。
上皇さまの誕生日は、天皇の代替わりとともに平日に戻っています。
天皇が崩御された後に、天皇を偲ぶ祝日が制定される場合もありますが、上皇さまのために新たな祝日があるかは不明です。
ですので、もし上皇陛下を偲ぶ祝日が制定されない場合には、国民への影響はあまりないと考えられます。
祝日における国民への影響 パターン2 祝日が増える
祝日が増える可能性についても触れておきましょう。
もし、国民から「平成天皇(上皇陛下)を偲ぶ日がほしい」との要望が多かった場合、祝日が増える可能性があります。
その場合、上皇さまの誕生日が祝日になる可能性がありますね。
ただ、かつて「昭和の日」だった昭和天皇の誕生日は、何度か名前や日程が変更されています。
したがって、必ずしも上皇さまの誕生日である12月23日が祝日になるとは限りませんね。



すると、日本にお休みが増えるわけですね!



ただ、日本はもともと祝日が多いと言われています。そんな中で、さらに祝日を増やすのは難しいかもしれません。
これまでの天皇が崩御した際の影響
上皇さまが亡くなった際に考えられる影響について予想してきました。
最後に、これまでの天皇が亡くなったときの影響を調査します。
大喪の礼とその後の祝日について、詳しく見ていきましょう。
昭和天皇
崩御 | 1989年1月7日 |
大喪の礼 | 1989年2月24日(新宿御苑) |
参列者 | 各国から約9800人が参列 |
祝日 | 4月29日(昭和の日) |
昭和天皇の大喪の礼の際、警備に全国の警察約3万2000人が動員されたそうです。
これは、過去最大の人数だったらしく、かなり物々しい雰囲気が漂っていたことが想像できますね。
明治天皇
崩御 | 1912年7月30日 |
大喪の礼 | 1912年9月13日 |
参列者 | 人数不明 |
祝日 | 11月3日(文化の日) |
昭和天皇は東京・八王子の武蔵野陵に埋葬されていますが、明治天皇陵は京都伏見桃山にあります。
これは、明治天皇が「生まれた地で眠りたい」と生前に言い残していたという理由からだそうです。
明治天皇のご遺体を乗せた車が皇居を出発する際、乃木希典と妻・静子が自害したという話は有名ですね。
とめ|上皇さまが亡くなったら起きることと国民への影響まとめ


内容 | 詳細 |
---|---|
行われる儀式 | 大喪の礼、斂葬の儀(上皇さまは東京都・武蔵野東陵に埋葬予定) |
国民への影響① | 祝日制定の可能性あり。ただし必ず制定されるとは限らない |
国民への影響② | 上皇さまの誕生日(12月23日)が祝日になる可能性があるが、不確定 |
過去の天皇の例(昭和天皇) | 崩御:1989年1月7日、大喪の礼:1989年2月24日、「昭和の日」祝日化 |
過去の天皇の例(明治天皇) | 崩御:1912年7月30日、大喪の礼:1912年9月13日、「文化の日」祝日化 |
今回は、上皇さまが亡くなったら、国民への影響や、大喪の礼がどう行われるのかについて調査しました。
上皇さまが崩御された場合に行われる「大喪の礼」や「斂葬の儀」は、国の重要儀式として国事行為として行われる可能性が高いです。
ただ、これまでの天皇は崩御された後に大喪の礼が行われていましたが、生前退位された上皇さまの国葬がどうなるかは不明です。
国民生活への影響としては、祝日になるかどうかが注目されますが、現時点では明確な方針は出ていません。
よって、死後に誕生日が祝日になるかどうかも予想しにくいですね。
昭和や明治の天皇誕生日はその後祝日になっていますが、それは激動の時代を生きた天皇だったからという理由もあります。
平成の天皇誕生日が祝日になる未来はあるでしょうか。
過去の天皇崩御時の例を参考にしながら、慎重な議論が求められています。
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